読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

病院でスタンドバイミー


https://www.instagram.com/p/uA0VDvjJxL9YwIkEIbXO7cHlOHeMwaaQ_49v40/

故郷の水灯り。

美しいものを見れる目があることに私は感謝をせねばならない。



私は6歳の時にもやもや病(ウィリス性症候群)にかかり、小学生の時に右と左、バイパス手術を受けた。



9歳の時に地元の熊大病院の脳外科に2度目の入院。

入院生活は最初は毎日、退屈で堪らなくて

漫画と言ったら待合室にあるホラーコミックしかなく、いつもそれを暇潰しに読んでいた。もしくはテレビ。

テレビも退屈。楽しみと言ったら金曜ロードショーの映画。

いつも夜9時を過ぎると消灯の時間になり、イヤホンで金曜ロードショーの映画を見て、夜勤の見回りの看護師のお姉さんに見つかったら早く寝なさいと注意されたり。



そんな日々の中、ある日、

いつも同じホラーコミック読んでるね。そんなに面白いの?

同じ病室のなぎさちゃんという小学校5年生の女の子が話しかけてきた。なぎさちゃんは脳腫瘍だった。

その日からなぎさちゃんと仲良くなった。

なぎさちゃんは私にマリオカートを教えてくれた。

私からしたら兄弟はお兄ちゃんしかいなくて、まるでなぎさちゃんはお姉さんみたいな感覚の友達だった。


ある日、なぎさちゃんが

「ねえねえ、地下二階がね、霊安室でね、幽霊出るらしいよ〜‼︎一緒に行ってみようよ‼︎」

私。

「え〜‼︎怖いよ‼︎」

と、言いつつ、2人で地下まで2人でエレベーターで降りた。

B2階にエレベーターが着いた。

エレベーターから降りようとすると、

男の人の声が聞こえた。

2人「わーーー‼︎」

言うまでもなく、エレベーターから降りずに2人してすぐにそのまま、8階の自分達の病室へ。(今となっては、霊安室は噂だったし、男の人の声も職員か患者さんだったかもしれない)

それでも、小学3年生と小学5年生の丸坊主頭にニット帽被った女の子2人。かなりの恐怖体験だったw



しばらくして、タイミング的に早く手術が終わった私が、なぎさちゃんより先に退院することに。

私はなぎさちゃんと別れるのが悲しくてワンワン泣いた。

なぎさちゃんは、私に元気でね、また会う時が来たら遊ぼうと笑っていた。



しばらくして、

いつもの定期検診に病院に行き、お母さんがかなえが好きなジョアを買ってあげるからと病院の売店に行くと、なぎさちゃんのお母さんとばったり会った。



なぎさちゃんは退院後、交通事故にあい、しかもまたしても脳腫瘍が再発したと。もしかたら一生話せなくなる位の麻痺が残るか、もうダメかもしれないと。

お母さんと立ち話しているのを聞いてしまった。


その後の私の記憶はすっぽり消えている。

そう、私は辛いことがあると無理やり忘れようとしてしまうのだ。




病気はなにもかも奪ってしまう。

そして、命は何よりも尊い



小さい頃から今は大きくなって、いい年齢になって。

一度は無くしていたかもしれない命の尊さを、普通の生活を送れるようになって、時折、日常の辛さに忘れがちになってしまうけど。



人はいつ何時、何が起こるかわからない。



私はなんがあっても生きなくてはならないと思う。

自分と向き合うことは嫌なことを知らなくてはならないことになるかもしれないけど。


自分に負けるということは、

なぎさちゃんにも失礼だ。



https://youtu.be/GvHmMv2JHDk

日々を生きることは辛さを孕むものでもあるけれど。

かといって、大事なことだけは決して忘れてはいけないと喝をいれる。



雨が早くやみますように。


やっと最近暖かくなってきた。